過去の開催一覧|

2012年度第6回学融合セミナー

講義:
2012年11月28日 16:30~18:00
場所:
新領域基盤棟大講義室(2C0)
磯部 雅彦 教授

2011年東北地方太平洋沖地震津波における海岸構造物の被災メカニズムと復旧の方向性

磯部 雅彦 教授

 2011年東北地方太平洋沖地震津波により堤防・護岸や防波堤などの海岸構造物は甚大な被害を被り、沿岸地域に壊滅的な状況をもたらした。  本セミナーでは、現地調査に基づいて津波による海岸構造物の被災メカニズムを明らかにするとともに、地域の復興における海岸構造物の復旧の方向性を議論したい。

末元 徹 教授

波動関数のムービーを作る

末元 徹 教授

 固体や分子の中の原子は乱雑な熱運動をしているが、非常に短いレーザー光パルスで励起することにより、足並みを揃えたコヒーレントな運動を起こさせることができる。このような集団的な運動は、光の吸収、反射、発光などマクロな応答として観測することができる。  この講演では、原子の運動を記述する波動関数の変化の様子を、フェムト秒超高速ムービーとして捉えた研究を紹介する。

鈴木 穣 准教授

次世代シークエンサーを用いた遺伝子発現制御解析

鈴木 穣 准教授

 次世代シークエンサーの検出感度、実験的容易さ、あるいはデータ処理の画 一性を背景に、多くの実験系において従来考えられなかった速度でゲノム規模でのデータ収集が進められている。ただし、大量の塩基配列を生産するという利点の反面、依然として、次世代シークエンサーの持つ検出感度、精度にはいくつかの疑問が残る。しかし、異なる複数のアプローチから得られたデータを統合的に解釈することにより、個々の方法論的限界を少なくとも部分的には相補することが可能である。また、次世代シークエンサーを共通の検出器とした多角的な解析は、これまでの一面的な解析からは分からなかった新たな遺伝子発現制御機構の全体像の解明に資することができる。  本講演では、最近広く用いられるようになった次世代シークエンサーの多角的な用途について概説したい。