2014年度第6回学融合セミナー
- 講義:
- 2014年11月26日 16:40~18:10
- 場所:
- 新領域基盤棟大講義室(2C0)
グローバリゼーションと途上国の生産者
鈴木 綾 講師チリで養殖され、ベトナムで加工されたサーモンが日本の回転寿司で食されるなど、運搬技術の向上に伴って食のグローバリゼーションは加速化している。この現象は、開発途上国の生産者にとってどのような影響を与えているのだろうか。本セミナーでは、最近の研究動向を概観すると共に、ミクロデータを用いた定量分析の結果を紹介し、同現象が貧困削減に与える可能性を議論する。
暗号の安全性を解析する
國廣 昇 准教授
情報化社会の進展とともに、利便性が向上する一方で、セキュリティリスクが現実の脅威となっている。セキュリティリスクを回避する有効な方法として、暗号理論の重要性が高まっている。本講演では、まず、現実社会で起きている暗号に対する攻撃をいくつか紹介し、ついで、暗号の安全性を解析することが、最終的には、より安全な暗号方式の実現に結びつくことを確認する。最後に、より高度な数学手法を用いた安全性評価の例を紹介する。
植物ウイルスの生存戦略
宇垣 正志 教授
私たち人間と同様、植物も病気になる。植物病の病原として、菌類、細菌、ウイルスなどが知られているが、ウイルスのもつ遺伝情報量はけた違いに少ない。そこでウイルスは、ひとつの遺伝子から複数のタンパク質を発現したり、ひとつのタンパク質が複数の機能をもつよう進化した。それらの一端を紹介したい。