過去の開催一覧|

2015年度第6回学融合セミナー

講義:
2015年11月25日 16:50~18:35
場所:
新領域基盤棟大講義室(2C0)
小貫 元治 准教授

水俣病問題とサステイナビリティ教育

小貫 元治 准教授

 日本の公害問題の原点として、環境行政や環境工学の出発点であり公害経験克服の歴史として、そして環境社会学・環境倫理学の対象として様々な切り口で取り上げられてきた水俣病問題。この問題が今なお続く極めて現代的課題であることは必ずしも知られていない。サステイナビリティ学の現代的な課題として水俣病問題を問い直す。

杉山 将 教授

機械学習:データの背後に潜む知識を探る

杉山 将 教授

 産業界や基礎科学の様々な分野において、大量のデータから新たな価値を創造する機械学習技術の重要性が増しています。しかし、解析すべきデータの量・次元・複雑さが爆発的に増加しているため、データ解析手法の研究・開発が社会的なニーズに追いつかなくなりつつあります。また、最先端のデータ解析アルゴリズムは極めて高度な確率論・統計学・最適化理論等を駆使して設計されているため、技術修得が著しく困難であるという問題もあります。そこで本講義では、簡便かつ汎用的な機械学習の枠組みについて概説します。

山中 隆幸 准教授

先発医薬品企業による市場独占戦略

山中 隆幸 准教授

 医薬品の市場独占において、特許権と新薬のデータ保護期間は重要な役割を果たしている。このことは、2015年10月に行われたTPPの大筋合意に、「特許期間延長制度」と、「新薬のデータ保護期間に係るルールの構築」が含まれており、特に、データ保護期間については、12年を主張する米国と5年を主張するオーストラリアなどとの間において、大筋合意直前まで緊迫した交渉が行われていたことからもみてとることができる。  今回は、特許権と新薬のデータ保護期間が、日本の医薬品の市場独占においてどのように機能しているのかという点に焦点をあて、先発医薬品企業による市場独占戦略について、最新の研究成果も交えて概説する。