過去の開催一覧|

2023年度第3回学融合セミナー

講義:
2023年6月14日 16:50~18:35
場所:
オンライン開催
本田 利器 教授

被災コミュニティのレジリエンスを促す

本田 利器 教授

自然災害が激甚化する中、災害から社会を守る防災に加え、災害の被害を受けた社会の復興も重要性を高めている。そのような復興のポテンシャル(レジリエンス)におけるコミュニティの主体的な行動の重要性やそれを促す因子について考察する。

高木 里奈 准教授

物質中の電子スピンの配列構造の制御

高木 里奈 准教授

原子や分子が規則的に配列してできる結晶のように、物質中に存在する多数の電子スピンは規則的な配列構造(磁気構造)を形成し、様々な電子物性の起源となります。本講演では、電子スピンの配列制御に向けた物質設計について紹介します。

山岸 誠 准教授

がん、感染症に対するエピゲノム創薬の可能性

山岸 誠 准教授

エピゲノムとは、「遺伝情報(ゲノム)の使い方」であり年齢や環境によって変化する。幹細胞から異なる専門性を持った細胞へ分化する過程はエピゲノムによって規定される。同一ゲノムをもつ一卵性双生児が、年齢とともに個性が際立ち、異なる疾患を罹患するのは、エピゲノムの変化による。ウイルスなどの感染は、宿主エピゲノムを劇的に変化させる。 解析技術と演算能力の進歩により、がんや感染症において形成される異常なエピゲノムが明らかにされはじめ、可塑性の高さを標的とした次世代の創薬が注目を集めている。本セミナーでは、演者が経験したエピゲノム創薬の成功体験を踏まえ、難治な疾患に対する基礎研究の重要性とエピゲノム治療の展望を議論したい。