教員紹介

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齋藤 英子

(さいとう えいこ/准教授)

サステイナブル社会デザインセンター/保健医療のサステイナビリティ

略歴

1996年 国際基督教大学教養学部国際関係学科卒業
1997年 英国イースト・アングリア大学開発学部修士課程修了
1998年 青年海外協力隊ネパール派遣
2003年 国連児童基金(UNICEF)イエメン事務所、ミャンマー事務所を歴任
2007年 英国ロンドンスクールオブエコノミクス社会政策学部修士課程修了
2014年 東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻博士課程修了(保健学博士)
2014年 東京大学大学院医学系研究科健康と人間の安全保障(AXA)寄附講座 特任助教
2017年 国立がん研究センターがん対策情報センター 研究員
2021年 国立国際医療研究センターグローバルヘルス政策研究センター 上級研究員
2024年4月より現職

教育活動

新領域創成科学研究科:サステイナビリティ学、サステイナビリティ学実習

研究活動

人と環境双方の健康を推進するサステイナブルな健康社会を実現するためには、保健医療資源の効果的・効率的な利活用と、保健医療におけるイノベーションを一層進めていくことが求められます。さらに長期的には、我々の食生活やライフスタイルが、気候変動対策と健康づくりの双方に資する方向に変容していくことが必要となります。このような問題意識から、プラネタリーヘルスの概念と、医療経済学および疫学の枠組みを融合し、主に以下のテーマの研究に取り組んでいます。
・サステイナブルな保健医療資源利用のありかたに関する医療経済研究
・デジタルヘルス技術を活用した健康社会の実現に関する研究
・健康づくりと気候変動対策を実現するための学際的研究

文献

1) 齋藤英子, 中村治代, 立森久照, 笹山桐子, 大田えりか, 荒田直子, 米岡大輔, 五十嵐中「デジタルヘルス分野における評価ガイドラインの国際比較」ITヘルスケア 18(1) 2-10 2024年3月16日.
2) Saito E, Tanaka S, Abe SK, Hirayabashi M, Ishihara J, Katanoda K, Lin Y, Nagata C, Sawada N, Takachi R, Goto A, Tanaka J, Ueda K, Hori M, Matsuda T, Inoue M. Economic burden of cancer attributable to modifiable risk factors in Japan. Glob Health Med. 2023 Aug 31;5(4):238-245. doi:10.35772/ghm.2023.01001.
3) Saito E, Mutoh M, Ishikawa H, Kamo K, Fukui K, Hori M, Ito Y, Chen Y, Sigel B, Sekiguchi M, Hemmi O, Katanoda K. Cost-effectiveness of preventive aspirin use and intensive downstaging polypectomy in patients with familial adenomatous polyposis: A microsimulation modeling study. Cancer Med. 2023 Aug 30. doi:10.1002/cam4.6488.
4) Yamaji N, Nitamizu A, Nishimura E, Suzuki D, Sasayama K, Rahman MO, Saito E, Yoneoka D, Ota E. Effectiveness of the Internet of Things for Improving Working-Aged Women's Health in High-Income Countries: Protocol for a Systematic Review and Network Meta-analysis. JMIR Res Protoc. 2023 Apr 4;12:e45178. doi: 10.2196/45178.
5) Saito E, Gilmour S, Yoneoka D, Gautam GS, Rahman MM, Shrestha PK, Shibuya K. Inequality and inequity in healthcare utilization in urban Nepal: a cross-sectional observational study. Health Policy Plan. 2016 Sep;31(7):817-24. doi: 10.1093/heapol/czv137.
6) Saito E, Gilmour S, Rahman MM, Gautam GS, Shrestha PK, Shibuya K. Catastrophic household expenditure on health in Nepal: a cross-sectional survey. Bull World Health Organ. 2014 Oct 1;92(10):760-7. doi: 10.2471/BLT.13.126615.
7) Ikeda N, Saito E, Kondo N, Inoue M, Ikeda S, Satoh T, Wada K, Stickley A, Katanoda K, Mizoue T, Noda M, Iso H, Fujino Y, Sobue T, Tsugane S, Naghavi M, Ezzati M, Shibuya K. What has made the population of Japan healthy? Lancet. 2011 Sep 17;378(9796):1094-105. doi: 10.1016/S0140-6736(11)61055-6.

その他

日本疫学会代議員(2023~)、国際化推進委員会委員(2022~)
Japanese Journal of Clinical Oncology, Reviewer Board Member(2021~)
公益社団法人日本ネパール協会理事(2016~)
医療経済学会、日本癌学会、日本公衆衛生学会、国際医療経済学会会員

教員からのメッセージ

サステイナビリティ学は、環境・生態系の持続可能性と共に、社会の構成員の一人一人が、身体面・精神面・社会面において健康で生きがいのある人生を送ることができる社会のあり方を問い、その実現を目指していくアプローチであるとも言えます。健康と保健医療に興味があり、学際的な研究を志す方をお待ちしています。