教育活動

• 大学院：人間環境学(基礎)、人間環境メカトロニクス
• 学部：精密工学実践演習
• 工学院大学：福祉・介護システム

研究活動

生体システムは、分子―細胞―組織といった様々なスケールの構造が階層構造を作ることで機能を実現します。私たちはミクロのレベルから実験的に生命現象を解き明かし、数理の言葉を介してマクロな生体システムの理解につなげることを目指しています。神経活動の多点電気計測技術とマイクロ加工技術を駆使し、主に培養神経ネットワークや脳組織を対象に研究を進めています。具体的には、以下のようなテーマに取り組んでいます。
(a)神経細胞の機能・種類・構造を統合的に評価する計測技術の開発
(b)痛みの伝達など生体の機能を模擬した実験モデルの構築
(c)取得したマルチスケールなデータを統合するための解析手法の考案
(d)ヒトiPS細胞を利用した神経疾患の発症機序の解明

文献

• [1] Kenta Shimba, Takahiro Asahina, Koji Sakai, Kiyoshi Kotani, and Yasuhiko Jimbo, Recording Saltatory Conduction along Sensory Axons Using a High-Density Microelectrode Array, Frontiers in Neuroscience, Vol. 16, 854637, doi: 10.3389/fnins.2022.854637, 2022.
• [2] Kenta Shimba, Kiyoshi Kotani, and Yasuhiko Jimbo, Evaluating Axon Conduction Characteristics of Cultured Sensory Neurons Toward Soft Robot Control, Journal of Robotics and Mechatronics, Vol. 34, No.2, pp.263-265, 2022.
• [3] Kenta Shimba, Kiyoshi Kotani, Yasuhiko Jimbo, Microfabricated Device to Record Axonal Conduction under Pharmacological Treatment for Functional Evaluation of Axon Ion Channel, IEEE Transactions on Biomedical Engineering, Vol. 68, No. 12, 2021.
• [4] Kenta Shimba, Koji Sakai, Shoko Iida, Kiyoshi Kotani, Yasuhiko Jimbo, Long-term developmental process of the human cortex revealed in vitro by axon-targeted recording using a microtunnel-augmented microelectrode array, IEEE Transaction on Biomedical Engineering, Vol. 66, No. 9, pp. 2538-2545, 2019.

その他

IEEE、ISSCR、電気学会、生体医工学会、計測自動制御学会、再生医療学会の会員

将来計画

１つの細胞の個性から、数千個の神経細胞が作りあげるネットワークまで、幅広いサイズの現象を包括的に取り扱うための計測・解析技術を作り上げていきます。脳を知り、小さな脳を作ることを目指して、ヒトと動物の種差、脳の動作原理、疾患の発生機序などの理解を進めます。

教員からのメッセージ

神経科学からものづくりまで様々な技術を取り入れながら研究を進めています。好奇心を大切にしながら、生き物の美しさや不思議さを一緒に味わっていきましょう。

ホームページのURL

https://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/mbb/