教員紹介

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米田 穣

(よねだ みのる/准教授/生命科学研究系)

先端生命科学専攻/機能生命科学講座/人類進化システム分野

略歴

1992年3月東京大学理学部生物学科卒業
1995年3月東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程中退
1995年4月国立環境研究所
2002年1月東京大学博士(理学)取得
2003年2月~2005年2月英国オックスフォード大学研究員
2006年4月より現職

教育活動

大学院:種特異性解析学
立教大学全学共通カリキュラム:人類の進化
筑波大学第一学群:先史学特講IV

研究活動

古人骨の同位体分析による食性復元(1988~現在):
 過去の人びとが環境にどのように適応してきたのかを、骨にのこされた化学的指標から復元する研究を行っている。とくに、タンパク質コラーゲンの炭素・窒素安定同位体比から、日本列島に暮らしていた人類集団を中心について研究を行っている(文献1、2)

放射性炭素年代の高精度化(1995~現在)
 最も広く用いられている年代測定法の一つである放射性炭素年代測定法について、加速器質量分析装置(AMS)を用いた測定方法の開発を行った。元素分析計を用いた前処理方法の開発や微量試料による測定技術の開発を行うのと並行して(文献3)、海洋における放射性炭素年代の変動を復元し、それを補正する方法を研究した(文献4)。

文献

1) Yoneda, M., M. Hirota, M. Uchida, A. Tanaka, Y. Shibata, M. Morita, and T. Akazawa (2002). Radiocarbon and stable isotope analyses on the Earliest Jomon skeletons from the Tochibara rockshelter, Nagano, Japan. Radiocarbon 44(2), 549-557.
2) Yoneda, M., Y. Shibata, M. Morita, R. Suzuki, T. Sukegawa, N. Shigehara, and T. Akazawa (2004). Isotopic evidence of inland-water fishing by a Jomon population excavated from the Boji site, Nagano, Japan. Journal of Archaeological Science 31(1), 97-107.
3) Yoneda, M., Y. Shibata, A. Tanaka, T. Uehiro, M. Morita, M. Uchida, T. Kobayashi, C. Kobayashi, R. Suzuki, K. Miyamoto, B. Hancock, C. Debden, J. S. Edmonds (2004). AMS 14C measurement and preparative techniques at NIES-TERRA. Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B223-224, 116-123.
4) Yoneda, M., A. Tanaka, Y. Shibata, M. Morita, K. Uzawa, M. Hirota, and M. Uchida, (2002). Radiocarbon marine reservoir effect in human remains from the Kitakogane site, Hokkaido, Japan. Journal of Archaeological Science 29(5), 529-536.

その他

日本人類学会評議委員(2006~現在)。

将来計画

本研究室では、古人骨の化学分析を中心に、さまざまなアプローチで過去の人々の生活と環境がどのように関わってきたのかを研究しています。新しい分析手法でこれまで知られていなかった過去の人々の生活ぶりを明らかにしていきたいと思っています。

教員からのメッセージ

新しい研究分野を切り開くために、ともに精進しましょう!

ホームページのURL

https://www.ib.k.u-tokyo.ac.jp/faculty/isotope_ecology/