教員紹介

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御手洗 容子

(みたらい ようこ/教授/基盤科学研究系)

物質系専攻/マテリアル・機能設計学/耐熱材料設計

略歴

1989年3月東京工業大学工学部金属工学科卒業
1994年3月東京工業大学大学院理工学研究科博士後期課程金属工学専攻修了(博士(工学))
1994年4月日本学術振興会特別研究員(PD)
1995年4月金属材料技術研究所 技官
2001年4月独立行政法人物質・材料研究機構 主任研究員
2006年4月物質・材料研究機構 グループリーダー
2016年4月物質・材料研究機構 構造材料研究拠点 副拠点長
2020年4東京大学大学院工学系研究科教授を経て1999年4月より現職

教育活動

大学院:耐熱材料設計
工学部マテリアル工学科:マテリアル輪講、Introduction of Structure Materials、材料力学I   

研究活動

耐熱材料は、航空機ジェットエンジンや火力発電所のガスタービンなどに使われています。本研究室では、ジェットエンジン圧縮機に使われているTi合金や、種々の高温機器で使われることが期待される高温形状記憶合金に注目して、鍛造などプロセスを駆使した組織制御とそれに伴う高温力学特性向上を目指しています。さらに、最近注目されているプロセスである3次元積層造形による高性能材料創製、新規構造材料として期待されているハイエントロピー合金の耐熱材料や形状記憶合金への応用に挑戦していきます。具体的な研究テーマは下記の通りです。
(1) クリープ-疲労特性バランスの取れた航空機ジェットエンジン用耐熱Ti合金の創製
(2) 3次元積層造形を用いた耐熱材料創製
(3) ハイエントロピー合金の高温変形機構解明
(4) 高温における形状記憶特性発現機構解明と新規高温形状記憶合金の創製

文献

1. Y. Yamabe-Mitarai, K. Yanao, Y. Toda, I. Ohnuma, T. Matsunaga, Phase stability of Ti-containing high-entropy alloys with a bcc or hcp structure, J. Alloys. Comp., 911 (2022) 16849.
2. H. Masuyama, T. Kuroda, Y. Toda, T. Matsunaga, T. Ito, M. Shimojo, Y. Yamabe-Mitarai, Design of near alpha-Ti alloys using delta-parameter, Mater. Sci. Eng. A 221(2021) 141589.
3. Y. Yamabe-Mitarai, S. Kuroda, N. Motohashi, T. Hiroto, A. Ishida, H. Murakami, Y. Itsumi, Correlation between solution treatment temperature, microstructure, and yield strength of forged Ti-17 alloys, Crystals, 11 (2021) 625.
4. Y. Yamabe-Mitarai, TiPd-TiPt-Based High-Temperature Shape Memory Alloys: A Review on Recent Advances, Metals, 10 (2020) 1531.
5. S. Tanii, O. Umezawa, Y. Yamabe-Mitarai, Equiaxed alpha microstructure evolution in wrought Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb alloy during annealing, J. Alloys Compd, 854 (2020) 157184.
6. S. Tanii, O. Umezawa, Y. Yamabe-Mitarai, Microstructural evolution in Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb alloy under thermomechanical treatment in beta-region, Mater. Sci. Eng. A, 796 (2020) 140149
7. Y. Toda, Y. Nakamura, N. Harada, A. Kaseya, N. Kobata, Y. Yamabe-Mitarai, O. Umezawa, Effect of the Laves phase and carbide on the creep strength of Fe-C-15Cr-W alloys, Mater. Sci. Eng. A (2020) 140104.
8. Y. Yamabe-Mitarai, B. Ohl, K. Bogdanowicz, E. Muszalska, Effect of Ni and Co on phase transformation and shape memory effect on Ti-Pd-Zr alloys, Shape. Memory, and Superelasticisy, 6, 2(2020) 170-180.

その他

日本金属学会、日本鉄鋼協会、軽金属学会、ガスタービン学会

将来計画

本研究室は2020年4月に設置された新しい研究室です。この3年間で装置も充実し、学生数も増えてきました。外国からの留学生も多いので、国際的な雰囲気の中で、学生の皆さんと学びの場を一緒に作り上げていきたいと思います。

教員からのメッセージ

耐熱材料は航空機ジェットエンジンや発電などに使われており、産業を支えるキーテクノロジーの1つです。本研究室では、高温における力学特性や環境に対する耐性の理解を深め、機構を明らかにすることにより、新しい材料の設計指針を考えます。皆さんのアイデアを駆使して新しい材料の開発をしてみませんか。

ホームページのURL

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