教員紹介

松葉 義直

(まつば よしなお/講師/環境学研究系)

社会文化環境学専攻/循環環境学講座/海岸環境工学

略歴

2016年 3月 東京大学工学部社会基盤学科卒業
2018年 3月 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士課程修了 修士(工学)
2021年 3月 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻博士課程修了 博士(工学)
2021年 4月 IHE Delft 日本学術振興会海外特別研究員
2022年10月 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻 助教
2024年 2月より現職

教育活動

大学院:社会文化環境学概論など
工学部社会基盤学科:基礎プロジェクトⅣ、応用プロジェクトⅢ

研究活動

沿岸高波浪の水理特性の解明
台風や冬季風浪来襲時に沖合で発達する高波浪は、沿岸部でその形を変え、海岸へと来襲します。効率的・効果的な沿岸防災や海岸保全を実現するためには、そうした沿岸での高波浪の水理特性の正確な理解が重要となります。台風来襲時の観測データや長期波浪観測データの分析に加えて、数値モデルを用いた高波浪時の数値再現を通じて、沿岸高波浪の水理特性の解明を進めています。

海岸モニタリング手法の構築
効率的な海岸管理を進めていく上では、高頻度かつ詳細な陸域・海域双方の地形の計測技術や、高波浪時の短期的な地形変化や護岸上の越波・越流の観測技術が極めて重要となります。一方で、現状の海岸モニタリング手法は、精度、耐久性、コストなど様々な面において課題を抱えているのが現状です。そうした背景の中、UAVやLiDARといった最新の観測機材を積極的に使用し、高頻度・広域・高解像な沿岸波浪や海岸地形の観測手法の開発を行っています。

将来計画

気候変動によって自然外力の将来的な増大が予測されている昨今においては、防災計画の見直しが重要になっています。一方、従来手法を前提とした沿岸防災を進めれば、自然環境に対してより強い負荷を与えることは目に見えています。将来的な社会変容も考慮したうえで効果的な海岸管理の在り方を追求することが重要です。豊かな自然環境と社会に必要な防災機能の双方を有する海岸の実現を目指して、今後も研究を行っていきます。

教員からのメッセージ

都市部で生活していると忘れてしまいがちですが、人間の生活は常に自然の中で成り立っています。人類の歴史の中では自然との調和のための知識が蓄えられてきましたが、一方で未だに人類は自然災害で大きなダメージを受け、そして社会活動のために自然環境を改変し続けています。将来の社会と自然のより良いあり方を見つけるべく、ぜひ一緒に取り組みましょう。

ホームページのURL

https://coastalmanagement.jp/