先端生命科学専攻の山口晴香氏がWorld Archaeological Congress(WAC-9、世界考古学会議)にてBest Student Paper Award(最高学生口頭発表賞)を受賞
- 受賞 / 表彰
新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻の山口晴香氏が、2022年7月3日~8日にチェコ共和国プラハ市で開催されたWorld Archaeological Congress(WAC-9、世界考古学会議)においてBest Student Paper Award(最高学生口頭発表賞)を受賞しました。
発表題目:
Macronutrient-based model using carbon isotope ratios in dentine collagen and enamel carbonate reveals millet consumption by prehistoric Japanese populations
(象牙質コラーゲンとエナメル質炭酸塩の炭素同位体比を用いたマクロ栄養素モデルの構築と日本先史時代人による雑穀摂取の検出)
山口晴香、近藤修、設楽博己、樋泉岳二、Wei Dong 魏東、杉山浩平、米田穣
この発表は、人骨・人歯の安定同位体食性分析による少量の雑穀摂取の検出の際に課題となっていた、同様の同位体比を持つ海生貝類の摂取との区別を、それぞれの異なる栄養組成に着目した「マクロ栄養素モデル」の構築により可能にしたことを説明するとともに、このモデルを西関東・中部高地の縄文時代晩期〜弥生時代後期の遺跡から出土した人歯・ 人骨の分析に適応したところ、雑穀の少量摂取が検出され、食事全体において約20〜60%(乾燥重量ベース)を占めていた可能性があることを発表したものです。
受賞コメント:
日本の縄文時代晩期~弥生時代における雑穀摂取、および中国の新石器時代における雑穀摂取との比較についての研究成果を、海外の考古学者の方々に評価していただき、大変光栄です。
引き続き研究成果を投稿論文にまとめ、さらなる研究の進展に精進してまいります。
WAC-9受賞式にて