「革新的VEMSの開発とモデル地域実証」がNEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラムに採択
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電力中央研究所
株式会社ネクステムズ
佐賀大学
東京大学大学院新領域創成科学研究科
一般財団法人電力中央研究所(東京都千代田区、理事長:平岩芳朗)、株式会社ネクステムズ(沖縄県浦添市、代表取締役社長:比嘉直人)、国立大学法人佐賀大学(佐賀県佐賀市、学長:兒玉浩明)、および国立大学法人東京大学(東京都文京区、総長:藤井輝夫)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「NEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」における、研究開発課題I- K1「農山漁村における自律分散型ネットワークを活用した次世代エネルギーマネジメント技術開発」の公募に、「革新的VEMSの開発とモデル地域実証」(以下、本研究)を共同提案し、このほど採択を受けました。
本研究では、農山漁村に適したエネルギーマネジメントシステム(Village Energy Management System:以下、VEMS)、およびVEMS導入時の配電系統への効果を可視化するため、VEMSシミュレータを開発します。また、再生可能エネルギー(以下、再エネ)の導入が進められているモデル地域として、沖縄県宮古島市にて実証し、効果検証および運用を通じて明らかとなる課題やVEMSを全国展開するうえでの要件等を整理します。
一般財団法人電力中央研究所、株式会社ネクステムズ、国立大学法人佐賀大学、および国立大学法人東京大学は、本研究を通じて、全国の農山漁村における自律分散型エネルギーシステムの構築に貢献してまいります。
本研究の概要
カーボンニュートラル社会の実現のためには、農山漁村に賦存する多様な再エネ資源由来の電力を効率的かつ安定的に供給するシステムの構築が必要です。農山漁村における再エネ導入を促進し、当該地域の経済的・社会的な利益に結び付け、自律的な発展を図っていくことは、地域の活力や持続可能性を高めるものとなり、その意義は大きいと考えられます。
農山漁村における自律分散型のエネルギーシステムの構築には、VEMSがその中心的な役割を担うことが期待されています。VEMSにより、農山漁村のエネルギー需給を適切にマネジメントし、余剰エネルギーを有効活用することで、これまではエネルギーコストが課題で実現できなかった新たな農林漁業スタイルを創出することが可能となります。また、VEMSを生産管理システムと連携することで、出荷計画の平準化やフードロスの低減、生産物の高付加価値化に繋がる可能性も有しています。
本研究の実証場所である沖縄県宮古島市では、再エネの導入と効率的なエネルギー利用が喫緊の課題となっており、再エネの出力変動を吸収・調整するため、デマンドレスポンス(以下、DR)の活用が期待されています。本研究では、複数の農漁業施設および再エネ発電設備と通信し、生産管理システムと連携するとともに、DR要請にも対応するVEMSと、VEMS導入時の配電系統への効果を可視化するVEMSシミュレータを開発します。また、これらの実証を通じて、農漁業生産側と系統側の課題を明確化し、効果的な対策技術を基盤として構築します。さらに、VEMSの全国展開に求められる機能・要件、解決すべき課題等を整理し、国家プロジェクト化・社会実装への道筋を描きます。
これにより、再エネの効率的な活用を目指すとともに、エネルギーと食の地産地消を推進し、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
農山漁村における自律分散型エネルギーシステムの構成イメージ
VEMSが扱う情報のイメージ
【各法人の役割】
一般財団法人電力中央研究所 | ・VEMSの開発における機能整理 ・VEMSシミュレータの開発 ・VEMS実証環境構築と基礎データ収集 ・モデル地域実証(オフグリッド実証) ・農漁業生産物の評価 ・生産管理の有効性評価 |
株式会社ネクステムズ | ・VEMSの開発における機能整理(その他のEMSとの連携・通信) ・VEMSの開発 ・VEMS実証環境構築と基礎データ収集 ・モデル地域実証(DR実証) |
国立大学法人佐賀大学 | ・VEMSの開発における機能整理 ・農漁業生産物の評価 |
国立大学法人東京大学 | ・VEMS実証環境構築と基礎データ収集 |
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