研究成果

核融合炉の効率的な燃焼制御への道筋を切り開く ―炉心プラズマの加熱に必要な高速ヘリウムを閉じ込めつつ、 不要な低速ヘリウムを選択的に排出する条件を発見―

投稿日:2022/10/24 更新日:2022/10/25
  • 研究成果

発表のポイント

  • 核融合反応を促進する高速ヘリウムによるプラズマ加熱と、核融合反応を阻害する低速ヘリウムの炉心からの排出を両立できる条件を世界で初めて明らかにしました。
  • 欧州の核融合実験装置 JET における実験結果を、核融合専用スーパーコンピュータJFRS-1(通称六ちゃん-II)を用いて解析した結果から得られたものです。
  • 今後、JT-60SA や ITER による実験を通じて検証を行い、核融合炉の性能向上に向けた制御手法の開発等につながることが期待されます。

新領域創成科学研究科複雑理工学専攻の篠原 孝司教授は、本研究において、ヘリウムの共鳴条件が高速と低速で空間変化することを視覚的にわかりやすく表現する手法を提案しました。この手法が、選択的排出の物理機構の解釈において重要な役割を果たしました。

本成果は、世界で特に権威のある学術雑誌の一つであるNature Communications 2022年7月8日号に掲載されました。

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核融合炉において核融合反応で生成された高速ヘリウムの生涯過程

詳細は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構ウェブサイトをご覧ください。
https://www.qst.go.jp/site/press/20221024.html

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