超強磁場科学 宮田敦彦准教授研究室
Miyata Atsuhiko
研究内容の紹介
私たちの研究室では、非破壊パルスマグネットの開発からパルス磁場下での新たな測定手法の構築、強磁場物性測定まで、幅広い研究を展開しています。最近では、ファンデルワールス磁性体における磁気構造と強く結合した特異な光学応答に着目し、超強磁場印加によって磁気構造変化がもたらす特異な磁気光学応答を追求しています。例えば、FePS3 では、ジグザグ磁気構造に由来した巨大な線形二色性が報告されているが、超強磁場を印加することで磁気相転移に伴う巨大な線形二色性の消失を観測し、磁場制御の可能性を見出しています。
ワイドギャップ半導体SiCのMOSFET反転層移動度のアニール処理による向上効果
ワイドギャップ半導体SiCとゲート絶縁膜SiO2の界面と、赤外分光による構造解析
宮田教授からのメッセージ
世界最高クラスの装置で世界に類を見ない研究をする。自分だけができることを探したいなら学びを深め、広げていける環境がここにはあります。
私は4兄弟の末っ子で、小学生の頃はサッカーばかりやっていていました。中学では負けず嫌いの本領を発揮し、試験でどんどん順位が上がっていくのが楽しかったし難しい数学の問題を解くのはすごく好きでしたね。進学を考える時期に父親が亡くなって、サッカーという夢よりも、勉強していい企業に行くという現実を見るようなりました。目指すなら一番上をと考え開成高校、東大の道へ。東大では物理工学科を選び、博士課程ではフランス、ドイツで研究をしました。
柏には、世界で一番強い磁場を作れる装置があって、光物性と磁場を組み合わせることで、物質の状態が劇的に変わったり、全く何も出ないだろうと思われていたことに変化が起きたりする。ここでしかできないチャレンジングな実験を行なっています。磁場は、あらゆる物質系の状態に影響を与える強力な熱力学的パラメータであり、重要な実験ツールとして幅広く利用されています。私達は、世界最高クラスの超強磁場を発生し、 その特殊な極限環境下で物性計測する技術を持っています。強磁場量子極限という未踏の環境で発現する新たな量子物性現象の開拓・解明を目指す新しい研究室になっています。また、海外の研究施設と積極的に国際共同研究を展開しています。
キーワード
100テスラ科学 / パルスマグネット開発
プロフィール
2012年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了
2012-2014年 東京大学物性研究所 特任研究員
2014-2019年 フランス国立強磁場研究所 特任研究員
2019-2023年 ドイツ強磁場研究所 特任研究員
2023年 東京大学物性研究所 准教授
SOLID STATE PHYSICS AND CHEMISTRY
新たな量子物性現象の開拓・解明を目指す新しい研究室になっています。
277-8561
千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学大学院新領域創成科学研究科
物質系専攻
宮田敦彦准教授研究室
04-7136-5531
a-miyata@issp.u-tokyo.ac.jp
物質系専攻の目標
物質系専攻の目標は、未開拓な自由度を操ることができる舞台=“新物質”を開拓すること、その舞台から生み出される未知の現象を探索して優れた機能を引き出すこと、 また、その機構を解明すること、そして、それらの現象・機能の応用分野を開拓することで人類社会の発展に貢献することにあります。
物質系専攻
〒277-8561
千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学柏キャンパス
新領域創成科学研究科
Mail:ams-office(at)ams.k.u-tokyo.ac.jp
(at) を @ にしてください。