ようこそ物質系専攻へ

物質系専攻は、大学院工学系研究科の3専攻「物理工学専攻」「マテリアル工学専攻」「応用化学専攻」が母体となって基幹講座を構成し、物性研究所が協力講座として参画して、1999年4月に東京大学大学院新領域創成科学研究科基盤科学研究系4専攻のひとつとして新設されました。これまで、この柏キャンパスにおいて、21世紀型の新しい大学院専攻として歩んで来ました。現在は、理化学研究所、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構、SPring-8(大型放射光施設)、ナノテラス(3GeV高輝 度放射光施設)とも連携し、物理学、化学、材料学、応用物理学、応用化学を基盤とした学融合型物質科学の世界最大規模の研究拠点となり、先導的物質科学研究を実践しています。

専攻長あいさつ

我々を取り巻く環境はダイナミックに変動しています。直面する様々な問題を素早く解決していくためには、科学技術の発展を加速させる必要があります。人工知能が身近になった今日においても、産業の根幹をなす物質科学の重要性は計り知れません。物質科学において、世界を変革する概念が日々生まれており、高度な専門知識を有する人材育成が重要であると考えています。物質系専攻では、世界で通用する人材を輩出するためのカリキュラムが綿密に組まれています。個々の研究室においても、先端材料の合成から超精密計測、理論計算による現象の解明、デバイスの試作など、最先端研究が行われていることはもちろん、学生一人ひとりの興味や気質に応じたきめ細かい教育を実践しています。我々と共にいち早く未来技術に触れて驚きを経験しませんか?

杉本 宜昭

物質系専攻の紹介

我々が相手にしている「物質」とは、原子核と複数の電子から成る原子というナノスケールの構成要素が、10 の 23 乗という天文学的な数が集まることによって形成された超多体系です。
これまでに、様々な物質が示す多様な現象を理解し、応用するための研究が行われてきました。 しかし、我々が現状で扱うことができている自由度は、超多体系が持つ天文学的な自由度のほんのごく一部に過ぎません。 物質系専攻の目標は、未開拓な自由度を操ることができる舞台=“新物質”を開拓すること、その舞台から生み出される未知の現象を探索して優れた機能を引き出すこと、 また、その機構を解明すること、そして、それらの現象・機能の応用分野を開拓することで人類社会の発展に貢献することにあります。 これらの目標を達成するために、下記の三つのアプローチで研究を行います。

三極構造

専門領域の継承と内在的発展を目指す本郷キャンパス、学際的な教育と研究を使命とする駒場キャンパスに対して、柏キャンパスでは既存の諸専門領域を基礎にさかのぼって組み替えた領域横断的な教育と研究、すなわち「知の冒険」を追求します。 柏キャンパスを本郷、駒場に続く第 3 番目の「極」として充実させることにより、東京大学が目指す三極構造が完成します。

教育研究上の目的

物質系専攻では、天文学的な数の電子や原子核から構成され多様な自由度をもつ物質の未開拓な自由度を開拓して、新奇な現象の探索、新しい物質観の構築を行い、さらに、それらの応用展開を目指し研究を推進しています。物質科学のフロンティアにおける先導的研究の実践と総合的・系統的な幅広い物性教育を通じて、高度な専門知識を基盤に分野横断的な視点と創造性溢れる問題解決能力を有し、次世代の社会と科学を牽引する人材を育成ています。物質系専攻は、大学院工学系研究科の3専攻「物理工学専攻」「マテリアル工学専攻」「応用化学専攻」が母体となって基幹講座を構成し、物性研究所が協力講座として参画して、1999年4月に東京大学大学院新領域創成科学研究科基盤科学研究系4専攻のひとつとして新設されました。これまで、この柏キャンパスにおいて、21世紀型の新しい大学院専攻として歩んで来ました。現在は、理化学研究所、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構、SPring-8(大型放射光施設)、ナノテラス(3GeV高輝 度放射光施設)とも連携し、物理学、化学、材料学、応用物理学、応用化学を基盤とした学融合型物質科学の世界最大規模の研究拠点となり、先導的物質科学研究を実践しています。この充実した環境の中で、学融合に基づく新しいタイプの物質科学教育を行い、将来、国際舞台で活躍することができる研究者・技術者の育成を目指しています。本専攻の多彩な精鋭教授陣のもとで、最先端のサイエンスを学び、実践し、世界に発信していきましょう。

新現象・新機能を生み出す魅力的な舞台の創成

将来のエレクトロニクス、フォトニクス、スピントロニクスを担う強相関電子系物質、半導体超構造、有機分子性物質、また、非周期的な階層構造を有する生体物質を含むソフトマター、 さらには、ナノクラスターや固体・液体・気体がつくる界面など、多様な構成要素と凝集様式を有する多彩な物質を対象として、物質科学の新しい世界を切り拓いています。

巨視的な物性の観測を越えるナノスケールでの現象の検出と制御

走査トンネル顕微鏡、高分解能電子顕微鏡、シンクロトロン放射光・中性子線などの量子ビーム、超短パルスーレーザー、スーパーコンピューターによる第一原理シミュレーション等、最先端のテクノロジーを基盤とした物質科学研究を行います。

超強磁場、極低温、超高圧等の極限状態、レーザー光励起やプラズマによって生じる非平衡状態の観測

強い電子相関をはじめとする物質の中の多体効果を解明することができると期待されます。様々な極限状態や非平衡状態を生成・検出する手法と、それを理解するための学理の構築を進めています。

物質系専攻の目標

物質系専攻の目標は、未開拓な自由度を操ることができる舞台=“新物質”を開拓すること、その舞台から生み出される未知の現象を探索して優れた機能を引き出すこと、 また、その機構を解明すること、そして、それらの現象・機能の応用分野を開拓することで人類社会の発展に貢献することにあります。

物質系専攻

〒277-8561
千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学柏キャンパス
新領域創成科学研究科
Mail:ams-office(at)ams.k.u-tokyo.ac.jp
(at) を @ にしてください。