有機エレクトロニクス科学 竹谷純一教授・玉井康成准教授研究室

Takeya Junichi/Tamai Yasunari

竹谷教授からのメッセージ

人よりもちょっとだけ、よく考える、深く考える。ピンチの時は、自分がポジティブになればいい。きっとチャンスに変わります。

10年くらい前、私は酸化物の超伝導体の研究をしていて、外部電界を加えて表面の転移温度などの物性制御できたらすごいな、と思っていました。すると、有機半導体の表面に電界を加えて超伝導にするという報告が目に入り、びっくり仰天しました。実は、そのデータはねつ造だったのでがっかりしましたが(笑)。そんな変なきっかけで始めた有機半導体の研究が、今は面白くてたまりません。 今の研究室では、有機半導体材料の合成から、物性研究、デバイス工学へつながる研究が一貫してすすめられ、それらの相関によってオリジナリティの高い研究が始まっています。近いうちに、誰も考えなかったような、塗るだけでできる、超高速で柔らかい、夢のデバイスを実現させたいです。
石、鉄、半導体をはじめ、物質の科学が世の中を根底から変えた例は数多く、またしばしば社会的インパクトが巨大です。人よりもちょっとよく考えて、どうしてだろう?おかしいのでは?と疑問を持ち、知識のすそ野を広げて欲しい。皆さんの柔らかい頭脳から、革新的な柔らかい半導体が生まれるのを楽しみにしています。

キーワード

有機半導体 / 有機・分子エレクトロニクス / 電子相転移 / 有機単結晶半導体 / 二次元電子ガス / 量子エレクトロニクス / 有機トランジスタ / 有機単結晶トランジスタ / 電子輸送特性 / 単結晶 / センサー / 分子振動 / メカノエレクトロニクス / 電子デバイス / 表面・界面物性 / 分子性固体 / 有機電界効果トランジスタ / ホール効果 / 電界効果 / 微小単結晶 / 電気特性変動シミュレーション / 電荷注入 / 接触抵抗 / 電界効果トランジスタ / 集積回路 / フレキシブルエレクトロニクス / 半導体 / 有機エレクトロニクス / 電子相制御 / デバイス工学 / 有機半導体材料 / 有機半導体単結晶 / 有機合成 / スピンエレクトロニクス / スピントランジスタ / スピントロニクス / 歪センサー / 超薄膜有機半導体 / センサーデバイス / 歪応力 / センサ / 単結晶有機薄膜 / 高移動度有機半導体 / 有機半導体デバイス / 合成化学 / 有機分子 / 輸送特性 / ソフト化学反応 / 熱伝導率

プロフィール

1991年 東京大学理学研究科物理学専攻修士課程修了
1991年 財団法人電力中央研究所・主任研究員
2001年 東京大学理学研究科物理学専攻より論文博士、博士(理学)
2001年 スイス連邦工科大学・客員研究員
2005年 理化学研究所・客員研究員
2005年 東北大学金属材料研究所・客員助教授
2006年 大阪大学理学研究科・准教授
2010年 大阪大学産業科学研究所・教授
2013年 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻教授

玉井准教授

プロフィール

2013年 京都大学工学研究科高分子化学専攻博士後期課程 修了 博士(工学)
2013年 京都大学工学研究科高分子化学専攻 特定研究員
2015年 英国Cambridge大学 物理学科Optoelectronics グループ博士研究員(日本学術振興会 海外特別研究員)
2016年 京都大学工学研究科高分子化学専攻・助教
2018年 科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任)「情報計測」領域
2023年 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻・准教授
2023年 科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任)「計測解析基盤」領域

沢辺 千鶴 さん

竹谷先生は、実験や研究などについて私たちが考えていることをきちんと伝えると、一緒に真剣に考えてくれる先生です。
有機エレクトロニクスは実社会への応用がすでに始まった分野でありながら、基礎研究の面でも明らかにすべき点が残っている分野です。自分の研究が社会にどのように役立っていくのかということが非常に明確で、やりがいのある研究分野だと思います。
また、私たちの研究室は、化学や物理などいろいろなバックグラウンドの人が集まっていて、自分とは違った分野の視点から議論できる相手がいるため、同じ研究でもより深い理解ができる点が強みだと思います。
普段の実験など、簡単なことばかりではありませんが、何か新しいことを自分で発見したときの喜びは何物にも代えがたいものがあります。ぜひ、竹谷研で皆さんもこの楽しさを味わってみませんか。

277-8561
千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学大学院新領域創成科学研究科
物質系専攻
竹谷純一教授・玉井康成准教授研究室

04-7136-3790(竹谷)
takeya@k.u-tokyo.ac.jp
04-7136-3765(玉井)
tamai@edu.k.u-tokyo.ac.jp

物質系専攻の目標

物質系専攻の目標は、未開拓な自由度を操ることができる舞台=“新物質”を開拓すること、その舞台から生み出される未知の現象を探索して優れた機能を引き出すこと、 また、その機構を解明すること、そして、それらの現象・機能の応用分野を開拓することで人類社会の発展に貢献することにあります。

物質系専攻

〒277-8561
千葉県柏市柏の葉5-1-5
東京大学柏キャンパス
新領域創成科学研究科
Mail:ams-office(at)ams.k.u-tokyo.ac.jp
(at) を @ にしてください。