2016年度第4回学融合セミナー
- 講義:
- 2016年7月20日 16:50~18:35
- 場所:
- 新領域基盤棟大講義室(2C0)
惑星気象学と金星探査機あかつき
今村 剛 教授
昨年12月、探査機あかつきが金星に到着した。目的は金星の気象の調査、さらには金星と地球の比較に基づく惑星気象学の深化である。惑星気象学とは何なのか、それは太陽系の理解、地球の理解、宇宙における生命の理解に、どう関係するのか。あかつきによる観測の展望とともに解説する。
放射線の管理基準を生物学から考える
三谷 啓志 教授1895年放電管を用いて「陰極線」の研究をしていたレントゲンによりX線が発見された。この発見は、当時「ニュートン力学、ローレンツ力、 マクスウェル方程式で全ての物理現象が説明できる」と考えていた物理学に新たな量子の世界の扉を開くことになるのだが、それよりも早く、目に見えない放射線が、可視光線を通さない布や筋肉を透過するが、人の骨や鉛に対しては不透過であるという現象からその臨床医学利用が開始された。 当初予想されなかった人体に対する放射線の様々な影響が発見され、被曝管理体系が構築され、現在では、放射線を利用した様々な技術が我々の生活に不可欠なものとなっている。講義では、放射線管理基準の変遷を通じて、放射線生物影響研究の現状と今後を解説する。
建築物の資源循環
清家 剛 准教授建築物は1つの敷地に大量の資源を集めて作られる。これらを解体したときには、大量のゴミが発生する。そうならないために、廃棄物をリユース、リサイクルする資源循環の仕組みを確立しなければならない。そのための方策と課題について、解説する。