2021年度第2回学融合セミナー
- 講義:
- 2021年5月19日 16:50~18:35
- 場所:
- オンラインにて開催
複雑な形質のゲノム解析の進展
鎌谷 洋一郎 教授
複雑な形質とは、一つの遺伝子の一つの遺伝子変異で決まる特徴(メンデル形質)ではない特徴のことです。身長や、視力や性格などもそうですが、私たちの研究対象は、高コレステロール血症や脳動脈瘤といった、健診でよく見つかるような身近な病気です。こういった疾患に対するゲノムからのアプローチは、20世紀には悪夢と呼ばれ、21世紀初頭には見つからないと言われ、散々な言われようだったのですが、ここ数年、一筋の光明が見えてきました。複雑な形質のゲノム解析の進展をご紹介します。
スマートシティ事業を活用した人間拡張技術の社会実装
持丸 正明 客員教授
人間拡張とは、「人に寄り添い、人に合わせる」技術である。人の状態や環境を取得するウェアラブルセンシング、人の内部状態を推定するデジタルヒューマン、人のパフォーマンスを向上させるべく介入するロボット・VR/AR技術などをシステム統合する研究が中核となる。このシステムをベースに「体験価値」を生み出すサービス工学と、それを実地検証するスマートシティ事業に至るまでの包括的な研究の取り組みを紹介する。
ハイエントロピー化による高温形状記憶合金の可能性
御手洗 容子 教授
形状記憶合金についてその原理と応用について紹介し、新しい応用分野として高温形状記憶合金について説明する。さらに最近注目されているハイエントロピー合金を形状記憶合金として適用することによる新たな合金開発の可能性についても紹介する。