2022年度第3回学融合セミナー
- 講義:
- 2022年6月15日 16:50~18:35
- 場所:
- オンライン開催
意外と身近な超臨界流体とその利用技術
秋月 信 講師
超臨界流体とは、臨界温度・圧力を超えた状態の流体を指し、気体とも液体とも異なる特徴的な性質を有する。と書くと、超臨界という響きと相まって相当特殊なもののように感じられるかもしれないが、実際には我々に身近なものづくりやエネルギー関連の技術にも使われている。このセミナーでは、超臨界流体を利用した技術の一例と、当研究室で取り組んでいる環境調和型の化学反応場としての超臨界水の利用について紹介する。
SiC表面の酸化および窒化反応によるMOS界面形成の科学
喜多 浩之 教授
SiCパワーデバイスは,電気自動車や鉄道などの電力変換のエネルギー効率を高める技術として急速に市場を拡大しているが,その性能はMOSFETのチャネル特性によって制約されている。本講義では,SiCパワーデバイス技術の概要とともに,SiC上に高品質なゲート絶縁膜を形成するために重要となるSiC表面の酸化および窒化反応の特徴を解説する。
がん分子標的療法の成果と問題点
小林 進 客員教授
近年、がんの原因となる様々な遺伝子変異が同定され、それらを狙った分子標的療法が大きな成果を上げている。その一方で、主にがんの不均一性によって薬剤耐性が起こることが明らかになり、臨床上大きな問題となっている。本講義では、がん分子標的療法の基礎と臨床応用、耐性発生機序、およびその克服法について概説する。