物質系専攻の木村謙介氏が東京大学総長賞(学業)を受賞
投稿日:2020/03/13
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物質系専攻・竹谷岡本研究室・博士課程3年の木村謙介氏が、令和元年度学生顕彰「東京大学総長賞」を「学業」分野で受賞されました。受賞題目は「STM単一分子発光分光法による革新的な励起子形成機構の探索」です。
また、物質系専攻に博士論文「単一分子の荷電状態操作による励起子の選択的形成(Selective Formation of an Exciton by Manipulating a Charged State of a Single Molecule)」を提出し、新領域創成科学研究科の研究科長賞を授与されました。
木村氏は、ナノメートルスケールの空間分解能で分子を可視化することができる走査トンネル顕微鏡を駆使して、単一分子からの発光を測定することに従事してきました。特に、発光の源である励起子の形成を詳細に調べる中で新規な形成機構を発見し、実験と理論の両面からその機構の詳細を明らかにしました。この一連の成果は、現状の有機発光ダイオードが抱える様々な課題を打破するきっかけとなる革新的なものであり、Nature誌に掲載され、高く評価されました。また、複数のメディアにも取り上げられるなど産業分野でも注目された成果と言えます。以上の顕著な研究業績に対して、総長賞が授与されました。今後のますますの活躍を祈念します