記者発表

東京大学「海事デジタルエンジニアリング」社会連携講座に新たに6社参画

投稿日:2023/08/30 更新日:2023/08/30
  • 記者発表

東京大学大学院新領域創成科学研究科
JRCS株式会社
株式会社商船三井
株式会社新来島サノヤス造船
常石造船株式会社
寺崎電気産業株式会社
ナブテスコ株式会社

発表内容

国立大学法人東京大学が、サステナブルな海上物流を実現するシミュレーション共通基盤を構築し、デジタルエンジニアリングを活用した海事分野の技術開発と人材育成を推進するために2022101日に設置した社会連携講座(注1)「海事デジタルエンジニアリング講座」(英語名:Maritime and Ocean Digital Engineering Laboratory、略称:MODE)に、202343日にJRCS株式会社、株式会社商船三井、株式会社新来島サノヤス造船、常石造船株式会社、寺崎電気産業株式会社、ナブテスコ株式会社の6社が新たに参画しました。

1.海事分野のデジタルエンジニアリングの活用に向けたさらなる前進

船による海上物流は世界の約80%、日本の99%以上の貨物を運ぶ社会基盤として人々の生活、経済、社会活動を支えています。現在、世界の脱炭素化の潮流の中で、再生可能エネルギーや代替燃料を活用するための新技術を開発・実装して、船舶から排出されるCO2をはじめとする地球温暖化ガスの一層の低減が求められています。また、海運サービス、製造の現場における安全性向上と働き方改革を推し進めるため、デジタル化・自動化をより効果的・広範囲に導入する必要があります。

MODEでは、設置からこの1年間、自動車産業他で導入が進むモデルベース開発(MBD、注2)とモデルベース・システムズエンジニアリング(MBSE、注3)を海事産業における新製品・サービス開発と設計・実証に本格的に導入するため、次世代のサステナブルな海上物流の鍵となる低炭素・脱炭素船や自動運航船に関する具体的な研究プロジェクトを立ち上げ、各プロジェクトの推進と同時にシミュレーション共通基盤の構築に取り組んできました。

今回、新たに6社(造船所2社、舶用機器メーカー3社、海運会社1社)が加わることで、海上物流を支えるステークホルダーが集結し、海事分野における脱炭素化・自動化に向けた研究開発・社会実装および人材育成の拠点形成のさらなる拡張・強化が期待されます。今後も参画メンバーを国内外から募り、活動を拡大していきます。

2.新規参画メンバーの発表

(五十音順) 2023830日時点

JRCS株式会社
株式会社商船三井
株式会社新来島サノヤス造船
常石造船株式会社
寺崎電気産業株式会社
ナブテスコ株式会社

3MODEについて

日本の海事産業が抱える「世界の脱炭素化の潮流の中での新たな技術開発とその社会実装」、「海運サービス維持のための安全性向上と働き方改革のための自動運航船の導入」、「高度化する船舶の設計・製造プロセスにおける圧倒的な生産性確保」といった課題を解決するため、2022101日に東京大学大学院新領域創成科学研究科に設置された社会連携講座です(※1)。

4.参画組織名

2023830日時点

国立大学法人東京大学(以下、五十音順)
株式会社MTI
JRCS株式会社
ジャパン マリンユナイテッド株式会社
株式会社商船三井
株式会社新来島サノヤス造船
常石造船株式会社
寺崎電気産業株式会社
NAPA Ltd
ナブテスコ株式会社
一般財団法人日本海事協会
日本無線株式会社
日本郵船株式会社
BEMAC株式会社
古野電気株式会社
三菱造船株式会社

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注1:社会連携講座
民間等外部の機関から受け入れる経費等を活用して設置される講座または研究部門
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/research/orgs-projects/d04_07.html

注2:Model-Based Development(MBD)
シミュレーションモデルを設計、開発で活用し、実物の試作や試験を通しての改良を大幅に減らすことでトータルの開発工数、工期を削減するための開発手法

注3:Model-Based Systems Engineering(MBSE)
システムが達成するべきゴールに基づき、オペレーションコンセプトを定め機能要件等を明らかにしシステムの設計、検証、およびそのマネジメントを行うシステムズエンジニアリングの手法のうち、特に、システムの記述にモデル化言語を活用する手法

〈関連のプレスリリース〉

1「東京大学に「海事デジタルエンジニアリング」社会連携講座を開設―サステナブルな海上物流を実現するシミュレーション共通基盤の構築へ―」(2022/8/8
https://www.k.u-tokyo.ac.jp/information/category/press/9621.html

〈関連のウェブサイト〉

Maritime and Ocean Digital Engineering Laboratory (MODE Lab)
https://mode.k.u-tokyo.ac.jp/

お問い合わせ

新領域創成科学研究科 広報室

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