2019年度第6回学融合セミナー
- 講義:
- 2019年11月20日 16:50~18:35
- 場所:
- 新領域基盤棟大講義室(2C0)
"役に立つロボット"を作るために必要な考え方(機能分散と空間知能化)
福井 類 准教授20世紀後半から長いロボット研究ブームが続いているが、必ずしも役に立つロボットの実現に繋がっているようには思えない。ロボット研究者として自己批判的にロボットブームの問題点を洗い出し、それを解決するために必要な考え方を述べてみたい。
生物リズムの数理的研究
郡 宏 教授生物には様々なリズムがあり、それらは細胞集団の同期によって作られている。我々の心臓や24時間の体内時計は細胞レベルの振動が集団で同期した活動をすることによって作動している。生き物の歩行や遊泳も、四肢や繊毛集団が特定の同期パターンを作ることによって実現する。本講義では私が携わってきた同期の研究の中でも、興味深い実験研究ができると期待している題材を中心に解説する。共同研究を始めるきっかけとなれば幸いである。
栄養分選好性を支える本能行動「Self-selection」の分子メカニズム
永田 晋治 准教授生物には、必要な栄養分を探餌し摂取するSelf-selectionという本能行動がある。この行動は1930年代に提唱されたが、その分子メカニズムには未解明な部分が多い。私たちは、昆虫を使って、このSelf-selectionを内分泌系と代謝系が調節していることを明らかにしてきた。本セミナーでは、ほとんどの生物が備えている「何を食べるか?」の分子メカニズムに関する私たちの最新の成果を紹介する。